地震、津波、火災、などの危険の中、自己を犠牲にし、多くの市民の命を救った行為に感謝の意を込めて

東北地方太平洋沖地震において、警察官、消防士、消防団員、役所公務員の多くの方々が、岩手県の人々を助けるため職務中に命を落とされました。
この方々が本当のヒーローです。
命をかけての救出活動を、あなたがたの英雄的行為を、私たちは忘れません。

岩手県

警察

消防

職員

高橋俊一警視長 阿部宏勤さん
小林新警視 佐藤昇一さん
山内拓也警視 佐藤隆幸さん
佐々木淳史警部補 駒林規也さん
村山元宏警視正 鈴木健幸さん
遠藤洋警部 小笠原心さん
百鳥憂樹警部補 越田弘さん
村上洋巳警部補 福永勝雄さん
中津常幸警部

 

東日本大震災で犠牲になった消防士や消防団員らを悼む「東日本大震災消防殉職者等全国慰霊祭」(日本消防協会主催)が29日、25日ぶりの公務復帰となる天皇陛下と皇后さまも出席して、東京都港区の日本消防会館で営まれた。遺族ら約700人が参列、地域住民を守るために自らの命を投げ出した故人の冥福を祈った。

総務省消防庁によると、3月の震災では団員、職員計281人が死亡・行方不明に。多くが防潮堤の水門操作または住民の避難誘導中に犠牲となった。

全員で黙とうした後、両陛下が祭壇に花を手向け、岩手県大槌町被災者支援室長の越田由美子さん(57)が壇上へ。夫で消防分団長を務めていた建具職人の弘さん(63)は震災当日、海岸近くの施設に取り残された高齢者の救助に向かい、避難誘導中に波にのまれた。
遺族代表として「夜中でもはんてんを着て飛び出していった在りし日の姿を思うにつけ、悲しみは増す」と振り返った越田さん。「迫り来る危険の中、最後まで消防団員としての職務にあたったことを誇りに、少しでも前に進むことが、私たちのできることだと思う」と語ると、会場からはすすり泣く声も漏れた。
 
東日本大震災:消防殉職者の慰霊祭 700人が冥福祈る 2011/11/29 毎日新聞

 

東日本大震災で住民の救助活動にあたるなか、津波に巻き込まれるなどして殉職した消防団員や消防職員ら239人の功績をたたえ、冥福を祈る「東日本大震災消防殉職者等全国慰霊祭」(日本消防協会主催)が29日、東京都内で開かれた。現在の形で毎年開催している1982年以降、合祀(ごうし)された人数としては最多となる。
式典には遺族や消防関係者ら約700人とともに、天皇、皇后両陛下が出席。

合祀されたのは、大震災直後、住民を避難誘導したり水門閉鎖の作業に当たったりしているさなか、津波に襲われるなどした岩手、宮城、福島の被災3県の226人や、他県で消防活動中に亡くなった13人。

岩手県大槌町で水門の閉鎖確認や逃げ遅れた高齢者の救助活動などの途中で津波に流されたという越田弘さん(当時63)の妻、由美子さん(57)は遺族代表として追悼の言葉を述べ、「サイレンが鳴ると、夜中でもいつでもはんてんを着て家から飛び出し、消防活動に励む姿を思うにつけ、悲しみは増すばかりです」としたうえで、「少しずつでも前に進むことが、夫や亡くなった方々に対して私たちのできること」と話した。
 
震災の殉職消防団員らを慰霊 天皇陛下、退院後初の公務 2011/11/29 日本経済新聞

 

岩手消防
東日本大震災で死亡・行方不明となった消防殉職者らの慰霊祭(県消防協会主催)は14日、盛岡市大通1丁目の岩手教育会館で営まれた。

消防関係者や遺族ら約430人が参列し、過去の殉職者とともに、震災で犠牲となった消防職員7人、団員90人、婦人消防協力隊員1人の計98人を慰霊した。達増知事が「多くの住民の命を救った勇敢な行動は消防職員のかがみ」と慰霊の言葉を述べた。
「はんてんを着て家を飛び出した後ろ姿が目に焼き付いている。命を張って地域を守ってくれた故人を誇りに思う」。釜石市消防団副団長の夫勝雄さん=当時(66)=を亡くした福永安子さん(62)が遺族代表で感謝の言葉を述べると、会場からすすり泣きが漏れた。
 
「消防精神」永遠に誇り 盛岡で殉職者慰霊祭 2011/11/15 岩手日報

 

岩手県警
殉職した11人は、大船渡署6人、釜石署3人、宮古署2人で、いずれも職務中に津波に巻き込まれた。このうち、9人の遺体は発見されたが、宮古署の中村邦雄警視、大船渡署の金野泰史警部の遺体は見つからないまま、死亡認定された。

葬儀委員長で県警の樹下尚本部長が、殉職者1人1人の経歴や殉職状況などを紹介。樹下氏は「危険を顧みず住民の命を守るという職務を遂行した。あなた方が生命を賭して住民救助にあたった勇敢な行動は、警察官の鏡として永久に継承する」と述べた。
また、弔辞で警察庁の安藤隆春長官は、「岩手、宮城、福島の3県で30人の優秀な警察官を一気に失うことになり、誠に大きな損害。しかし、勇気を持って職を全うしたことは全国の職員の誇りである」と話した。

高橋俊一警視長(60)(大船渡署)
部下の指揮のため、所長を務める幹部交番に戻る。部下を避難させ、「ここからが俺の本当の仕事」と交番に残り津波にのまれた。
村山元宏警視正(37)(釜石署)
大槌町役場で避難誘導中、津波に巻き込まれる。流される最中も、漂流する住民を屋根に上らせるなどして救助していた。
中村邦雄警視(54)(宮古署)
公休だったが出勤し、村上警部補とパトカーに乗った。消防隊員とけが人らを避難誘導中に津波に巻き込まれた。
山内拓也警視(38)(釜石署)
大槌町内で捜査中だったが、すぐに町役場に向かった。村山警視正の指揮の下、捜査用車両で住民を避難誘導中に津波にのまれた。
小林新警視(38)(大船渡署)
高橋警視長の指揮の下、百鳥警部補とパトカーに乗る。「米崎町から小友町方面において避難誘導にあたる」の無線が最後だった。
金野泰史警部(54)(大船渡署)
地震による停電で信号機が消えたため、無線で高橋警視長の指揮を受けながら、交差点の交通整理と住民の避難誘導にあたった。
中津常幸警部(50)(大船渡署)
「被害状況の把握と避難誘導を行う」と幹部交番に報告後、パトカーで出動。廻舘橋交差点付近で避難誘導中、津波に巻き込まれた。
遠藤洋警部(28)(釜石署)
大槌町内で捜査中だった。釜石署との連絡や情報収集役を務めた。村山警視正とともに、住民を助けながら津波にのまれる。
村上洋巳警部補(43)(宮古署)
公休中だったが震災で出勤。中村警視とパトカーに乗り、消防隊員とともにけが人らを避難誘導中に津波に巻き込まれた。
佐々木淳史警部補(23)(大船渡署)
地震後、近くの幹部交番に行き、高橋警視長の指揮の下、陸前高田市役所近くで住民の避難誘導中に津波に襲われた。
百鳥憂樹警部補(21)(大船渡署)
今年1月に配属された初任地だった。高橋警視長の指揮下、小林警視とパトカーに乗って住民の避難誘導中に流された。

殉職警官11人の冥福祈る 2011/09/18 読売新聞(http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/iwate/news/20110917-OYT8T00898.htm)
(注意書:元の記事がウェブサイトからはずされたようです。また掲載されるかもしれないのでリンク先はそのままにしておきます)

 

岩手県警
東日本大震災で殉職した岩手県警の警察官11人の合同葬儀が17日、盛岡市内で執り行われた。葬儀委員長の樹下尚県警本部長は別辞で、「勇敢な行動と仁愛の心を岩手県警察の歴史に長く刻み、警察官のかがみとして永久に継承する」と哀悼の意を表した。
合同葬儀には遺族や警察職員ら約1200人が参列。

安藤隆春警察庁長官は「警察官としての使命感と勇気を持って職務を最期まで全うしたことは、全国の警察職員の誇りであり、改めてその職責の重さを自覚させることになった」と述べた。
 
「警察官のかがみ」震災殉職で合同葬 2011/09/17 時事通信