三浦昌子さん

岩手県宮古市

三浦昌子様
 
まこちゃん
覚えているかい? 僕だよ、「ほうちゃん」だよ。

30年前、東京の会社で知り合って仲間とテニスをしたり、よく遊んだっけ。
初デートを申し込んでOKをもらった時は、飛び上がるほど喜んだ。

お付き合いした3年間、楽しい思い出をたくさん作ってくれてありがとう。

僕は君の事をとても愛していたし、結婚も考えていた。
だけど、ある日突然僕の前から姿を消し故郷に帰ってしまった。
いったい何があったの? まこちゃん。

あの時僕はまこちゃんに振られたと思い込み、かなり落ち込んでいたんだ。
その後、以前から僕のことを好きだった人が現れて、仕方なく…。
本当だよ!  信じて!

でも、本当に愛しているのなら故郷に行って連れ戻すべきだった。 東京でまこちゃんと暮らすのが夢だったのに。

あれから30年。
まこちゃん独身を通していたんだって?  お姉さんから聞きました。

こんな形で、まこちゃんに追悼文を打っている自分に違和感を覚えます。
まこちゃんが先の震災で亡くなったなんて、いまだに信じられません。
僕はまこちゃんを本当に愛してました。
それなのに僕は、君を守ってやれなかった。

僕の心の中には、ずっとまこちゃんが生きています。

もっと早く迎えに行ってあげればよかった。
ごめんね。

まこちゃん

金子芳道